退去時の原状回復で床はどうする?店舗・倉庫で多い補修内容と費用負担について

原状回復とは、「借りたときの状態に戻すこと」を指しますが、
法律上は「通常の使用による劣化(経年変化)は借主の負担ではない」とされています。

貸主(大家)負担
 時間の経過(日焼け)や通常使用(摩耗)による劣化

借主負担
 壊した
 汚した
 自分で施工・改造した箇所

契約時に取り決めが曖昧だと、退去時に貸主から高額な請求を受けることがあります。
特に、何か施工や改造される場合には、事前に貸主と原状回復について細かく取り決め、書面に残すことが大切です。

退去時によくあるトラブル

これまでに実際にあった、店舗や倉庫での原状回復トラブルの事例をご紹介します。

ケース1:機械を置いてあったところは日焼けしていなく、機械のまわりの床が日焼けしたため、色に差が出てしまった。
ケース2:おしゃれな内装にするために床の上にフロアシートを貼り、退去時に剥がしたら下地の床まで剥がれてしまった。
ケース3:機械を固定するためにアンカーを打ち込んでしまった。
ケース4:フォークリフトのタイヤ跡が残ってしまった。
ケース5:物を落として床に穴をあけてしまった。

契約時の取り決めにもよりますが、一般的には「ケース1:経年による色の変化」は貸主の負担となり、
それ以外のケースは借主の負担になることが多いです。

原状回復の方法と特徴

①部分再塗装

メリット:コスト負担が少ない
デメリット:同一メーカーの同一色を使っても、既存との境目ができる

②全面再塗装

メリット:境目がなく、見た目が綺麗に仕上がる
デメリット:コスト負担が大きい

塗床材は塗料と異なり、一定の膜厚を持つため、境目を「ぼかす」という表現のような仕上げは構造上不可能です。
そのため、色の境目を目立たなくしたい場合は、「②全面再塗装」が唯一の方法となります。

費用負担方法

「②全面再塗装」を行う場合でも
 借主様に原因があった部分→借主様にご請求
 経年劣化による部分→貸主にご請求
 といった形で、範囲を分けて請求することも可能です。

注意点とアドバイス

「①部分再塗装」は、施工後に貸主から「境目がどうしても気になる」と言われるケースがあります。
よって、この部分は貸主としっかり合意を取った上で、書面に残すことが大切です。

まとめ

管理会社や貸主にうまく説明できないなどでお困りであれば、弊社が同席してご説明することも可能です。
お困りの際は、お気軽にご相談ください。

困ったらまずはご相談を

| ニュース&トピックス一覧へもどる |